いつか拠点を持つために。くまちゃんのチキンカレーの風香さん

くまちゃんのチキンカレー

こんにちは!ポップアップラボの菊野です!

これまでの記事で、東京都墨田区・菊川にある「オラ・ネウボーノ」を紹介してきました。

あわせて読みたい
【東京/菊川】オラ・ネウボーノは、3つのキッチンが特徴的な”まちのフードコート” こんにちは!ポップアップラボの菊野です! 都営新宿線・菊川駅の近くにあるオラ・ネウボーノでは、コーヒースタンドやお菓子屋さん、定食屋さんにバーなど、色々なお店...
あわせて読みたい
次はどんな人に会えるんだろうって楽しめる場所。オラ・ネウボーノ運営の大西さんにインタビュー こんにちは!ポップアップラボの菊野です! 都営新宿線・菊川駅の近くにあるオラ・ネウボーノは、「まちのフードコート」がコンセプト。 オラ・ネウボーノを運営してい...

今回はオラ・ネウボーノや、いろんなところで「くまちゃんのチキンカレー」として出店していて、そしてこのポップアップラボのメンバーでもある風香さんにお話を聞きました!

くまちゃんのチキンカレーの風香さん

風香さん
写真家・フォトグラファーとして活動しつつ、「くまちゃんのチキンカレー」として、各所でポップアップ出店中。豊島区や江古田界隈を中心に活動の幅を広げている。
Instagram:@fuuusampo

目次

ポップアップ出店を始めた経緯

菊野:初めての出店がオラ・ネウボーノで、時系列としてはフリーランスになった後でしたよね?

風香:そう、オラネ。会社を辞めてすぐあとの2024年の7月だったと思う。

人が繋がって新しいことが生まれるような場所をつくってみたいなって、そこには美味しいものをつくる人たちがいてくれたらいいよなあ。

というざっくりとしたやりたいことはあったけど、飲食の人との繋がりがないこともあって、実現するための具体的なイメージがいまいちできていなくて。

いいなと思う居酒屋やシェアキッチン、マーケットイベントに行ったり、いろんな人に会うことから始めてみて。

そのなかでオラネに行ったときに「出店側やってみたら?」と声をかけてもらったの。

だんだん「ありかも」って思ってきて。出店する側になったら、飲食業の人と繋がれるかもしれないって。

私はビールとかお酒選ぶくらいしかできないけど、趣味でカレー作ってる人が隣にいたわと。旦那に声をかけて「くまちゃんのチキンカレー」を始めました。

フードの写真を撮ったり、POPやメニューを作るのはできるから、仕事のPRになるかもしれないしっていうのも少しあったかな。

くまちゃんのチキンカレー

オラ・ネウボーノのここが好き

菊野:オラ・ネウボーノで出店してみて、どういうところがいいなって感じましたか?

風香:やっぱり、3つキッチンがあるのが特徴的ですよね。

他のキッチンで出店している人との初めましても生まれるかもしれないし、私が一緒に出店してほしいって思う人がいたら、それぞれのキッチンを使えるっていう。

あのスペースの広さとキッチンの多さは、他にはあまりないなって思った。

あと、オラネのスタッフさんが声をかけてくれて、その人柄もあったかも。この人がいてくれるんだったら、できそうだなって。

ただの場所貸しじゃなくて、人の繋がりが強そうだなっていう印象が多分あった。

オラネウボーノでの出店の様子

オラ・ネウボーノでの出店を始めてから増えた繋がり

菊野:「くまちゃんのチキンカレー」を始めてからの反響とかはどうですか?

風香:本当に、カレーはすごかった。オラネがキッチン3つあるからっていうのもあって、一緒に出店してくれる人との繋がりも広がったし。

オラネ運営の大西さんにも出会えて、普段は写真やってますって話したら「出店者の人向けに写真教えてみない?」って言ってくれて。

写真の撮影レクチャーと、その場で撮影したフードやドリンクの写真を使ったポスターをデザインする会をやってみたり。仕事に広がったりが出てきた。

他にもコミュニティやプロボノチームに参加して、そのメンバーとしてイベント企画運営を経験してみたり、いろんな機会で繋がった人たちと一緒にカレーを出店してみるのを3〜4ヶ月ほど続けてみて。

それで、去年(2024年)の12月には、仲間と一緒に、オラネで3つのキッチンを丸々使った出店と、音楽ライブもあるイベントを実現できて。

7月から半年くらい紡いできた縁をもとにイベントっていう形にできたのが嬉しかった。

拠点をつくりたくて、会社を辞めた

菊野:シェアキッチンのような場所をつくりたくて、そのためにポップアップ出店を始めたってことでしたが、そもそも場づくりや拠点づくりに興味を持ったのはどんなきっかけからだったんですか?

風香:初めてのオラネでの出店から、さらに時系列を2年ぐらい遡るんだけれど。

会社員としてITの仕事をしていたけど、一生ITっていう性分でもないんだろうなってなんとなく思ってて。何か新しいことをやりたいけど、今のところやりたいことってないなと。

趣味で大学から一眼レフカメラを持っていて写真は撮ってたから、それを仕事として「やりたいこと」にできるか試してみるかって。お小遣い稼ぎ程度で、土日とか仕事終わりにライブハウスに行ってライブの写真を撮り始めたの。

1年くらいライブ写真を撮ってみたら、ライブを撮影するのは確かに楽しいんだけど、人生かけてやっていく仕事にするかいうと興味が湧いたのはそれではなくて。

音楽をやってる人たちを見ていて、楽しそうだなっていう印象とか、どんどん新しい人たちと繋がって「次はこんなイベントやろうぜ!」って広がっていく輪がおもしろいなって、そんなことを自分もやりたいなって。

音楽やる人、美味しいご飯を作る人、おもしろい人たちが集うイベントを企画するとか場所をつくるとかを仕事にできないかとか。そういう場所をつくるとしたら、隣に飲んで泊まれる場所もあったらいいんじゃないかとか。

やってみたいアイデアが湧いてきて、酔っぱらった勢いで「こんな街あったらいいな」っていう絵を描いてみたこともある。

菊野:自分の理想の街!おもしろいですね!

風香:それを事業にしてみようと想像したときに、一旦踏ん切り付けようって会社を辞める決断をして。

でも2024年5〜6月の、退職前の有給休暇期間に事業計画を書いてみたものの、誰と何をしたいのかとか、いまいち具体的なイメージができなくて。

拠点を持つところから始めようと思ってたけれど、不動産屋で聞いてみても、賃料が高かったり辺鄙な場所だったり。

手探りながらにいろんな場所に行ってると、自分と同じ世代で、自分の理想とする拠点をつくってたくさんの仲間に囲まれている人がいて。

嫉妬したし、だんだん焦って、視野も狭くなって。そのときに出会ったのが日神山さん。

日神山さん
ゲストハウス「シーナと一平」の運営などを通して、エリアの暮らしを楽しくするお手伝いをしている「株式会社シーナタウン」の代表。

自分がいいなと思うイベントを企画している人や場所を運営している何人かに「一度お話を聞かせていただきたいです」って問い合わせやメールをしていたときで。

図々しくも。そのうちの1人が日神山さんだったんだけど、すんごい長文で丁寧に返信してくれたの。

場づくりをやりたいっていう人はたくさんいるけど、実際に実現した場所は、自分が見てきたなかでは今までひとつもなかったって。

それくらい現実は厳しいけれど、まずは小さいことからでもやってみたらどうかと。一度オンラインで話しましょうって言ってくれて。

オンラインで初めて話したときも、どういう場所をつくりたいとか、なんでつくりたいのかとか、何がしたいのかを突き詰めていくのが大事だよとか。

時間がかかることだから、焦らず根気強くやっていくためにも生計を立てられる軸は持っておいた方がいいとか。そうやって動くなかで人や場所との縁もあるからその波が来たときに乗れるように準備しておいてって。

一つひとつの話が本当に響いて、焦らないでやれることからやっていこうと。

それから今まで以上にいろんな場所に行ったり、いろんな人に会いに行ったりするようになって、日神山さんと話した1ヶ月経つか経たないかくらいの時期にオラネに行ったら、「出店側をやってみたら」と声をかけてもらったところに繋がる感じ。

自分の拠点を持つために、写真を生業に

菊野:風香さんにとって、写真と場づくりがどうリンクしてるんだろうって思ってたんですけど、写真とか場とかを通して、人と人との繋がりが生まれるところに魅力を感じているのかなって。

風香:やってみたいのは場づくりだし、会社を辞めるときは、写真を仕事にしなくていいとすら思ってた。

会社を辞めてすぐに拠点を持つのは現実的に難しいと感じてから、場づくりとは別で生計を立てるための仕事は持っておくべきだなと思ったし、生業を持ちながら好きなことやってる人たちにも実際たくさん出会ったから。

みんな、そうやって生きてるのかなって。それに「私はこれができる」っていう技術を持ってる人たちってかっこいいなって。

私もこれができるっていう武器を持っておきたいなって思って、改めてフォトグラファーって肩書きを名乗るようになって撮影技術も磨きはじめたの。

菊野:写真に関しても、人づたいで、仕事が仕事を呼びみたいな状況になってますよね。

風香:本当にありがたい。生業として写真をやり始めたけど、結果として場づくりとも相互に影響があるというか。

場所をつくりたいって、いろんな人に会っていたら、そこから写真の仕事を頼んでくれる人も最近多くなってきて。逆に写真の仕事から場所をつくったりイベントを企画運営する人と出会ったり。

いつか拠点を持つためにやりたい活動もしつつ、ちゃんと生計をたてていけるような軸もできてきて。

菊野:それはすごい嬉しいですね!

風香:仕事も何事も、結局人と人との繋がりっていうベースは必要なんだなって。写真の仕事としても成果が出始めた今だからこそ、その大切さを改めて実感してるんだよね。

これからやっていきたいこと

菊野:今後の展望などあれば教えてください!

風香:やっぱり江古田で、拠点をつくりたいなって思いはじめて。長めに住んでて馴染みのあるまちで。

仮に江古田で私と同じようなことをやりたいって人が現れて、火を起こしていったらちょっと悔しいなって思ったから、とりあえずそれはやりたいな。

菊野:最初の火種に自分がなるぞと。

風香:今までは広いエリアでいろんな場所と人に出会いに行ってたけど、今後はもう少し江古田にフォーカスして、いろんな人に会いに行ってみる。

私から見た江古田の印象として、いい個人店が多いんだけど、近隣の個人店との繋がりを持っていないお店が多かったり、何かを始めたい人が始められる場所が少なかったり。

あくまでそれって私視点だし、長く住んでいる割には、自分にとって居心地のいい場所を見つけられてないだけだとも思うし。

まずは、江古田の中で今まで行ってないところに行ったり、喋ってない人と喋ろうっていうのが直近のやりたい小さなこと。

江古田に暮らす人や商いをしている人に聞いた話を発信する「江古田のケケケ」という活動も始めてみました。

しばらくは小さくやれることをやりながら、自分のやりたいことを考え続けて、そのうちふとしたタイミングで形にできたらいいかなと考えています。

あとがき

手探り状態の時期もあったという風香さんですが、フットワーク軽く、常に何かしら行動していたからこそ、たくさんの人と出会い、活動の幅を広げているんだなと感じました。

私も、今こうして「ポップアップラボ」の活動をしているのは、風香さんとの出会いがあったからこそだったりします。

何より本人が楽しそうで、そして周りの人と一緒におもしろいことを形にしている、そんな風香さんの今後の活動も楽しみです。

「ポップアップラボ」も引き続きよろしくお願いします!


EDITOR:菊野泰斗
PHOTOGRAPHER:風香

目次